福岡歯科大学

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学部・大学院

岡島 勇太 准教授 インタビュー

「英語の音を科学し、学びを進化させる」
2026.02.02
医療人間学講座 言語情報学分野
岡島 勇太 准教授

――自己紹介をお願いします。

岡島:私は福岡歯科大学で「Global Medical English Ⅰ」の授業など、歯科学生のための英語を教えています。

――先生のご出身を教えてください。 

岡島:千葉県の船橋市です。父の転勤で幼稚園から小学校、中学校にかけて茨城や名古屋にも住みました。名古屋に行ったときは、方言や食文化の違いにびっくりしましたね。「疲れた」を「えらい」って言うんですよ。最初「偉い」って意味かと思って(笑)。あと、赤味噌の料理とか小倉トーストも最初は少し抵抗ありましたけど、今では大好きです。

――学生時代はどんなお子さんでしたか?

岡島:目立つタイプではありませんでしたが、そろばん、習字、空手など幅広く習い事をしていました。空手は親が「精神的に強くなってほしい」という思いで始めさせてくれたんだと思います。部活動も合唱部、アマチュア無線部、陸上部、コンピュータ部、そして高校ではサッカー部と、興味の赴くままに挑戦しました。大学時代はゼミで勉学に励んでいましたね。あとは、アルバイトで塾の先生もしました。

幼少期 卒業式

――様々なことに取り組まれていたんですね。現在の趣味や続けていることはありますか?

岡島:最近姿勢の歪みが気になったのでマシンピラティスを始めました。始めてまだ1か月ですが、体が柔らかくなり、姿勢も改善しました。あとはYouTubeで英語音声学や発音の動画を見ることも多いです。イギリス英語の発音を教えるEmma Walker先生や、音声学のGeoff Lindsey先生の動画は特に参考になります。自宅にいながらイギリスの先生の発音解説を学べるのは、便利な時代だと感じます。

――英語に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

岡島:はっきりした記憶はありませんが、通っていた幼稚園に海外の子が入園した時、「話したい!」と母に言ったらしく、英会話スクールに通ったのがきっかけです。その後は家族の転勤で途切れましたが、大学から再び本格的に学び始めました。当初は「英語を使ってビジネスをしたい」と思い、英語ビジネスコースを志望しましたが、予想外の出来事から玉川大学文学部英米文学科へ。結果として今の道につながったので、人生は面白いですね。

大学教員・研究者の道へ。海外発表の様子
左)2016年、韓国ソウル特別市のKookmin Universityにて開催されたSAI2016 STEM-ATEM-ICEM Joint International Conferenceでの発表の様子
右)2018年、韓国ソウル特別市のLaw School Building, Konkuk Universityにて開催されたTEEM2018 STEM-KASEE-Seoul SETA Joint International Conferenceでの発表の様子
 

――大学や大学院で影響を受けた先生はいらっしゃいましたか?

岡島:1人に絞るのが難しいですね。自分が教えるうえでも、研究姿勢に対してもロールモデルにした先生方がたくさんいます。お手本となるその先生方に少しでも近づけるよう、今でも努力しています。

――先生の研究について教えてください。

岡島:専門は音声学と音韻論です。「音声学」は、音声を伝達媒体として物理学的(データやソフトウェアを使って)に、または生理学的(唇の形状や舌の位置など)に、「音韻論」は言語音の抽象的な構造や体系について(イントネーションや強弱などの理論)を研究します。今後は日本人学習者の発音傾向を調査したいと考えています。日本人が英語を話す際に特定の音を過剰に入れる現象があると言われており、その実態を明らかにしたいです。また、コロナ禍以降中断していた海外の学会に参加して発表することを目標にしています。

――授業で大切にしていることはどんなことですか?

岡島:「楽しく、わかりやすく」がモットーです。正解・不正解がある場合は必ず根拠を示すことを心がけています。文法の重要性も暗に伝えつつ、アウトプットを重視してます。映画などの映像教材を使った授業も行っています。実際に使っているシチュエーションや会話のスピード、発音に接することで、疑似体験のように英語を学べると思います。学生は熱心で、突っ込んだ質問をしてくれることも多く、当初の歯科大生のイメージより英語への関心が高いと感じています。

――英語が苦手な学生へのアドバイスは何かありますか?

岡島:私見ですが、中学課程の英語ができればコミュニケーションは取れると思います。そのため、中学英語からやり直すと「わからないことがわかるようになった」という成功体験が積めます。また発音練習も重要です。自分で発音できる音は聞き取れると思いますので、モデル音声を真似して声に出すことをおすすめします。

――今後の研究や教育への思いを教えてください。

岡島:進歩し続けるAIや翻訳ソフトは便利ですが、個性が失われる懸念もあります。学生には「自分の言葉で表現すること」を大切にしてほしいですね。研究では、学生への発音指導にスペクトログラム(音声の周波数を画像で示したもの)など客観的な資料を取り入れ、学生の発音を可視化したうえで指導・改善できるよう環境を整えたいと考えています。

――今日は貴重なお話をお聞かせくださりありがとうございました。

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