学長メッセージ
福岡歯科大学長 髙橋 裕
教養と良識を備えた有能な歯科医師の育成を目指して
福岡歯科大学は、西日本唯一の私立歯科大学であり、2017年には創立45周年が過ぎ、4400人以上の卒業生を輩出しています。
福岡歯科大学は、「口腔の健康を通して全身の健康を守る」とする口腔医学の理念のもとに、口腔医学のスペシャリストとしての歯科医師を養成すべく、教育内容・方法の改善、充実に取り組んでいます。最近では、2017年秋に訪問歯科センターを開設し、救命救急病院から在宅に至る様々な場所で、専門診療科と連携しながら質の高い医療の提供を行うとともに、超高齢社会のニーズにマッチした口腔医学教育を実践して歯科医師の育成を行っています。
学生の臨床実習には、歯科診療中に全身状態が急変するロボットで緊急時に取るべき行動を学習できる「シミュレーション実習用患者型ロボット」や、デジタル化口腔顎機能記録解析教育装置、CAD/CAMシステム、3Dプリンタなどの最新の歯科技術に対応したデジタル機器などを整えています。
福岡歯科大学医科歯科総合病院には、歯科の各診療科をはじめ、内科、外科、麻酔科(ペインクリニック)、心療内科、耳鼻咽喉科、形成外科、眼科、小児科、整形外科、皮膚科、内視鏡センターなどの医科の診療科があり、全身状態を理解できる歯科医師育成体制が充実しています。また、キャンパス内には2つの高齢者介護施設を併設し、博多駅前には口腔医療センターを開設しており、学生の臨床実習施設として活用しています。
国際交流として、イギリス、カナダ、中国(2大学)、韓国の大学と、毎年、学生交流をしており、世界に通用する歯科医師を育成できる環境を整えています。
学生支援として開学時から助言教員制度を採用しており、8人の学生に対して助言教員(教授、准教授、講師)が1人配置され、学生の修学状況の指導や日常生活での相談など、きめ細かく学生をサポートしています。また、経済的なサポートとして、各種の特待生制度、奨学制度を設けています。
昨年9月に福岡歯科大学医科歯科総合病院の新病院が開院し、来る2022年には福岡歯科大学は創立50周年を迎えます。「福岡学園・福岡歯科大学創立50周年記念講堂(仮称)」も2022年完成に向けて建設を進めています。
建学の精神である、「教育基本法及び学校教育法に基づき、歯学に関する専門の学術を教授研究し、教養と良識を備えた有能な歯科医師を育成することを目的とし、社会福祉に貢献するとともに歯科医学の進展に寄与することを使命とする」に基づく教育理念によって、歯科医師としての知識や技術だけではなく人間的に優れた教養や良識を備えた歯科医師を育成する大学であり続けることを目指しています。
福岡歯科大学はこれからも発展を続け、歯科医学を通じて社会に貢献できる大学であるように努めます。
略歴
1981年に福岡歯科大学歯学部を卒業、1989年歯学博士を取得し、福岡歯科大学助手、講師、助教授、有床義歯学分野教授を経て、2018年福岡歯科大学長に就任し、現在に至る。福岡歯科大学医科歯科総合病院副病院長、福岡歯科大学学生部長、学校法人福岡学園(旧福岡歯科学園)評議員などを歴任。