理事長メッセージ
学校法人 福岡学園
理事長 水田 祥代
国民から信頼される歯科医師としての真の実力を培ってほしい。
グローバリゼーションといわれる潮流の中で、世界は激しく揺れ動き、政治や経済の混迷が続いています。少子高齢化が急速に進む我が国では、社会の各分野において明るい未来を切り開いていくことのできる優れた人材の育成が、高等教育機関に強く求められています。
学校法人福岡学園では、超高齢化という社会の進展を見据え、口腔医学の確立を目指す福岡歯科大学を始め、地域の医療センターとしての医科歯科総合病院、高度先進医療を提供し、それに携わる口腔医療人等を支援する口腔医療センター、口腔ケアのリーダー等を育成する福岡医療短期大学を設置し、さらには介護老人保健施設を擁する医療·保健・福祉の総合学園として、『学生が意欲を持って学び、卒業生が誇れる母校』をモットーに、一生学べる環境づくりに取り組んでいます。また、2017年に福岡看護大学を、2021年に同大学大学院を開設し、2017年にぺんぎん保育園を開園したほか、2020年には新病院を開院し、更なる発展を続けています。
福岡歯科大学は西日本唯一の私立歯科大学として、卒業生は4,700人を超え、医療界、学界、地域社会等の多方面で活躍しており、2022年には節目となる創立50周年を迎えます。旧病院跡地に建設を開始した創立50周年記念講堂は、2022年6月に完成を予定しています。そのほか、各種イベントや募金事業の準備を進めております。
本学では、「歯学から口腔医学」をモットーに、従来の歯学に一般医学・福祉の要素を取り入れたより総合的な口腔医学教育を実践し、「口腔の健康を通して全身の健康を守る歯科医師」を育成しています。内科、外科をはじめとする歯科医学、歯科医療に関連する医学の知識を修得し、隣接する各施設で多彩な臨床実習を展開しています。緊急時の対応を疑似体験できる患者型ロボットや歯科医療のシミュレーション装置など最新鋭の設備も導入しており、口腔医学のスペシャリストを育む土壌が備わっています。
卒業後の充実したバックアップも大きな特徴で、サテライト診療施設の口腔医療センターでは、開業歯科医対象の技術指導や分担共同治療、生涯研修、講習会を実施しています。年間20数回の臨床セミナーは公開講座として学外にも開放しており、地域社会の歯科医療に貢献する大学としても、今後の発展が期待される大学です。
本学ではこの取り組みに共感し、国民医療の向上に貢献しようという強い意志を持った学生を積極的に受け入れるとともに、安心して勉学に励んでもらうように学生に助言教員を配置し、経済面では多様な奨学金等を用意するなど、きめ細かい修学支援に努めています。
また、口腔医学を通して欧米(カナダブリティッシュコロンビア大学、英国リバプール大学)やアジア(上海交通大学口腔医学院、中国医科大学口腔医学院、慶熙大學校歯科大学、ヤンゴン歯科大学、マンダレー歯科大学)の大学等との交流を推進し、進行するグローバル社会で活躍できる国際感覚と幅広い視野を備えた人材を養成しています。
本学が位置する福岡市は、古くから対外交流の玄関口として繁栄した歴史と文化を有し、数多くの史跡等が残されています。また、豊かな自然環境の中、都市機能が年々充実しており、大学・大学院・短期大学・高等専門学校さらに専修学校を含めた学生数は人口比で全国でも上位に入る活気あふれる学生の街です。本学の学生・教職員は、校歌にも謳われる素晴らしい環境の中で、人の幸福に奉仕するという高い志を持って、日々精進しております。
皆さんも本学で、国民から信頼され、尊敬される歯科医師として真の実力を培ってほしいと願ってやみません。
略歴
九州大学医学部卒業、九州大学大学院医学研究科修了。英国留学、福岡市立こども病院・感染症センター小児外科部長、九州大学医学部小児外科学講座教授を経て、2004年(平成16年)4月九州大学病院長、2008年(平成20年)10月九州大学理事・副学長に就任。2010年(平成22年)6月から学校法人福岡学園(旧福岡歯科学園)理事・評議員。2011年(平成23年)から同法人常務理事を務め、2015年(平成27年)3月同法人理事長。