平成29年度
1ブランディング戦略
実施準備状況を地域への広報活動によって情報発信し、アンケートによってブランド認知度を調査する。
2社会的アプローチ
(1)口腔健診・MCIスクリーニングスタッフを養成する。 (2)介護予防活動を行なう環境を整備する。(3)地域認知症相談医等との高齢者医療連携網を構築する。(4)地域住民へ参加勧奨する。
3教育的アプローチ
(1)高齢者に多い疾患(認知症、肺炎、脳梗塞など)を中心とした各疾患別の病期・病態による全身状態の把握と口腔ケアの重症度を分類する。重症度に応じた新たな口腔ケアマニュアルのプロトタイプを作成する
4再生医学的アプローチ
(1)細胞ソーティング、RT-PCRおよびWestern blotting による評価法を用いて、使用する幹細胞の選定およびデバイスの選定によりスフェロイド培養法と分化誘導法を確立する。(2)バイオ企業と連携して、新規スキャホールドの開発をする。
平成30年度
1ブランディング戦略
実施状況を地域への広報活動によって情報発信し、アンケートによってブランド認知度を調査する。
2社会的アプローチ
(1)地域在住高齢者・介護予防教室参加者を対象としたMCIスクリーニングや全身と口腔の健康調査を実施する。個別に結果をフィードバックし、治療の勧告を行なう。(2)参加者をコホート集団へ登録する。(3)介護予防活動を実施し、成果を公表する。
3教育的アプローチ
(1)新口腔ケアマニュアル・プロトタイプの臨床的検証を行ない、正規の新口腔ケアマニュアルを完成させる。(2)それに基づく教育プログラムを立案し、各大学・短大の授業シラバスを作成する。
4再生医学的アプローチ
(1)幹細胞スフェロイドへの骨分化誘導および歯根膜誘導に関与するターゲット遺伝子を網羅的検索により決定する。(2)類骨あるいは歯根膜構成類似細胞への誘導法を確立する。(3)細胞ソーティング法・共培養法を用いて類骨および歯根膜含有スフェロイド体を形成する。(4)骨欠損動物モデルに幹細胞含有スキャホールドの埋入実験を行い、欠損部組織からの修復に関連する遺伝子の網羅的検索を行う。
令和元年度
1ブランディング戦略
(1)中間年度までの達成状況を地域への広報活動によって情報発信し、アンケートによってブランド認知度を調査する。(2)ブランディング戦略を分析して戦略の修正を図る。
2社会的アプローチ
(1)口腔機能の維持と認知症予防の関連性についての成果を取り纏める。 (2)MCIスクリーニングを含む口腔と全身の健康フォローアップ調査を開始する。 (3)介護予防活動や調査結果に関するフィードバックを前年度から継続する。(4)MCIから認知症に移行した「イベント」を口腔関連指標と関連づけて蓄積する。(5)地域高齢者への広報活動について前年度を継続する。⑥ 中間研究報告書を作成する。
3教育的アプローチ
(1)新口腔ケアマニュアルによる臨床的効果と満足度調査のデータを蓄積し、問題点の抽出を行なう。(2)新しい教育プログラムによる学修習熟度を随時チェックする。(3)外部評価者を含めた定期会議において教育学的アプローチについての中間研究報告書を作成する。
4再生医学的アプローチ
(1)インプラントおよび歯周病治療に適応する「セメント質―歯根膜―歯槽骨」複合体からなるスフェロイドを形成する。In vitroにおける組織化スフェロイドとインプラント体との相互作用をモデル動物を用いて組織学的に検索する。(2)修復関連遺伝子をスキャホールドに含有させて、ニッチ・スキャホールドを完成させる。(3)組織化スフェロイドで血管および神経組織が機能しているかを組織標本の作製によって検討する。(4)中間研究報告書を作成する。
令和2年度
1ブランディング戦略
(1)実施状況を地域への広報活動によって情報発信し、アンケートによってブランド認知度を調査する。
2社会的アプローチ
(1)口腔と全身の健康フォローアップ調査を継続する。「イベント」調査の継続によって口腔関連指標との関係を分析する。(2)MCIスクリーニングシステムの改善すべき点を抽出する。(3)介護予防活動、早期介入、地域高齢者への広報活動について前年度を継続する。
3教育的アプローチ
(1)学修習熟度のチェックを行う。(2)臨床的効果および患者満足度のデータを蓄積する。(3)学生の理解度および臨床的効果や患者満足度を加味し、多職種連携口腔ケア教育プログラムの改善すべき点を抽出する。
4再生医学的アプローチ
(1)老化促進動物、大型動物、及び本学研究倫理審査の承認を得た上で、高齢者ボランティアからの幹細胞単離を行う。(2)高齢者に適合した歯周組織複合体の誘導法などの解析をin vitroで行う。高齢者におけるターゲット遺伝子の誘導法を確立する。(3)歯周組織複合体を老化促進動物に用いて、生体内での評価を行う。マイクロCT法および組織学的検索法から、高齢者特有の修復機転などの有無を検討する。
令和3年度
1ブランディング戦略
(1)最終年度までの達成状況を地域への広報活動によって情報発信する。(2)ブランディング戦略を分析して本事業を総括する。
2社会的アプローチ
(1)口腔と全身の健康フォローアップ調査と口腔関連指標との関連についての分析を完了する。(2)地域在住高齢者や介護予防活動参加者の意識調査を行なう。 (3)福岡市・早良区への地域介護予防事業に関する政策提言を行なう。(4)社会的アプローチについての最終研究報告。
3教育的アプローチ
(1)新口腔ケアマニュアルを用いた臨床的効果・患者満足度のデータ解析、多職種連携教育プログラムの実施状況調査を行い、関連学会・学術誌で発表する。(2)職能団体、地域病院に向けて新口腔ケアマニュアルについて周知する。(3)教育的アプローチについての最終研究報告。
4再生医学的アプローチ
(1)本学医科歯科総合病院・口腔インプラント科及び歯周病科や連携医療機関とともに、個別の高齢者由来の歯周組織複合体を用いた臨床応用法の検討に入る。(2)研究成果を踏まえて具体的な臨床応用術式を検討し、臨床研究の申請書を提出する。(3)本事業の成果や将来展望を地域へ広報する。(4)再生医学的アプローチについての最終研究報告。